「チェンマイでの休息」

チェンマイは暑かった。気温は連日、30度を超えた。この暑さにかまけて、僕の神経も弛緩してしまった。何をするのでもなく、ダラダラと過ごした。もっとも、ここまでが刺激続きだったので良い休養にもなった。

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「La vie c’est magnifique」

~あらすじ~

ベトナムからラオスまで一緒に旅をしてきたフランス人のエティーン君。およそ20日間の二人の旅は終わろうとしていた。

いつもと同じようにエティーン君が僕よりも早く起きた。朝食は「フレンチトースト」だった。荷物をまとめて、エティーン君はチェックアウトした。

トゥクトゥクを捕まえて、郊外にある空港に向かった。

「今度は男じゃなくて、女の子と旅をしたいよ」

僕は冗談を言った。エティーン君は笑った。トゥクトゥクが空港に着いた。

航空券を発券して、カウンターに座った。珍しく二人はあまり話さなかった。

アナウンスが鳴って、出発の1時間前であることを告げた。

「そろそろ行かなくちゃ」

エティーン君は立ち上がった。

「またすぐに会えるよ。その日まで」

エティーン君の声は震えていた。

「キルギスタンに着いたら、連絡してね」

僕の声も震えていた。

「それじゃあ。See you again 」

エティーン君はハグをしてきた。その力は思いの外、強かった。

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国境で引き裂かれる二人

僕たちは一人50万ドン(2500円ほど)を支払って、ベトナム・サパからラオス北東部の町・Muang Khuaへのチケットを受け取った。17時間の越境バスの旅である。

夕方6時にバスは出発した。1500メートルの地にあるサパからのバスである。過酷な山道が続く。乗客を揺りかごの赤ん坊の如く揺らし、スリーピングシートから振り落とす。枕は座布団で固く、眠れない。

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