「世界の車窓から」

「Ga Sai Gon」

フランス統治下に作られたサイゴン駅からはベトナム北部へと鉄道網が広がっている。

時計をチラチラと気にしながら、屋台でバイン・ミー注文する。バイン・ミーとは、バゲットに豚肉や魚肉などと野菜を挟んだ、いわばベトナムのサンドイッチのようなものである。

バイン・ミーの屋台

ベトナムではバイン・ミーの屋台は至るところに見られる。価格も15000ドン(約75円)ほどと安価で庶民にとっても身近なフードである。地域や店によって具材や味付けが異なる。例えばサイゴンなど南部で食べたバイン・ミーは北部のハノイなどのそれと比べて一般的にスパイシーであった。

新聞紙にくるまれたバイン・ミーを片手にステーションへ急ぐ。もう一方の手に握るスマホにはグーグルマップを表示させて。

早足の僕を見てバイタク(モーターバイクのタクシー)の運転手が話しかけてくる。

「ハロー、モーターバイク❗」

これがタイやカンボジアでは

「ハロー、トゥクトゥク❗」だった。

ベトナムに着いてからはトゥクトゥクをすっかり目にしなくなった。バイクの交通量がかなり多いベトナムではトゥクトゥクは機動力を活かせないのだろうか?

バイタクの運転手に「ノー、サンキュー」と言って駅路を行く。ステーションに着いたのは電車の出る10分前だった。

AM 11,00. サイゴンからベトナム中部の街・ダナンへと向かう列車が出発した。およそ1000キロ。19時間半の長旅である。滑るようにとはいかないが、バスに比べると快適である。バスの値段は知らないが、列車のチケットは3000円ほどだった。

寝台列車で行く

サイゴンを出てしばらくすると車窓からの景色も変化する。見渡す限りに田んぼが広がり、水牛が歩いている。人家もだんだんと少なくなってくる。列車は時々、小さな町に停車する。大きな荷物を抱えた人々が乗り降りする。トロトロと列車は走る。

菓子売りのおばさんが寝台車の扉を叩く音で目を覚ました。横になっている内に眠っていたようだ。車外は夕闇に包まれていた。遠くには小さな灯りが見える。

窓ガラスには19の不安げな目をした少年が映っていた。旅を続ける内に無生髭が伸びていた。頬に手を当てる。少し痩けたようだ。

「何故、旅をするのだろう?」

自分に問うてみる。

「普段のつまらない生活から抜け出すためか?」

「大学生のもて余した時間をつぶすためか?」

どちらも違う気がする。 19歳。子どもではない。大人でもない。

風前の紙切れのように揺れ動く「自分」という存在。

「驚くということの楽しみ」

旅に出ると毎日のように驚かされる。その度に自分の心は刺激される。心は何色に染められるのだろう。

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「世界の車窓から」」への4件のフィードバック

  1. 私も宿や町中で何回かバイン・ミー食べました。安くて美味しかったです。スリーピングバスに乗る前にも持ち込みました。私は13日に無事帰国しました。今ドイツですか?
    ドイツは5年前に1ヶ月旅しました。

    スリーピングバスの方がズ~ッと安いですよ。
    ハノイ、フエ、ホイアン、ニャチャン、ホーチミンで3784円、バス酔いしなければ
    快適ですよ。夜2回、昼2回乗りました。体調管理に気をつけて無事に帰国してくださいね。ブログを楽しみに拝見しています。

    1. コメントありがとうございます❗
      ブログ、拝見させていただいて無事に帰国されたことを知りホットしております。
      ドイツは友人が留学していて記事を書いてくれる予定でしたが、多忙なため無しになりました。 
      楽しみにしてくださっていたのならすみません。
      僕の旅はまだ続いています。明日はチェンマイからミャンマーへの国境に向かう予定です。
      ブログを更新していきます。
      またコメント楽しみに待っていますね‼

  2. 「カンボジアで自由を考えた」へもコメント書きましたけどいつまでも承認待ちになっています。 たぶん世の中の大部分のお母さんがいうようなコメントなのでうざかったのかな?
    ホイアンではドイツの写真家と同室でしたが、ミャンマーがアジアの中で一番
    気に入ったと言っていました。特にバカンが魅力的だったようです。
    私はまだミャンマーへ行ってません。ミャンマーのブログ楽しみです。
    「驚くということの楽しみ、旅に出ると毎日のように驚かされる。その度に自分の心は刺激される」 本当にそうですね。 旅は私の生きがいです。

    1. 返信が遅れてすみません。
      以前のコメントにも返信が出来ていなくて……Wi-Fiが無くて。
      心配をしていただいてありがとうございます。
      安全は何にも換えがたいですし、何かが起こったときに、自己責任という安易な言葉では済まされないです。
      そのことを自覚した上で行動していきたいです。
      ミャンマーとの国境にいます。明日の朝、国境を越えます。
      またブログをアップしていきます。

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